独身女性の医療と保険。子宮体がん経験者のルポで見えるお金と日常生活の困難【前半】

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独身女性にとって、自分自身が大黒柱。

もし自分が入院が必要になるような大病をしてしまったら・・・

収入、日常生活、仕事・・・どのように世界が変わってしまうのでしょうか?

 

テレビでも30代から40代の芸能人女性が乳がんや子宮がんを患ったニュースをよく耳にします。

人ごとではないと感じて最近は若い人も健診や人間ドックに通う人も増えたとか。

この記事では実際に33歳で子宮体がんを患ったのり子さん(仮称)の事例を交えて

がん発見から治療・完治までの道のりをリアルに再現しながら

必要になる「お金」や日常生活の困難をお伝えします。

 

もくじ

 

のり子さんの物語:健康診断で意外な診断結果

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のり子さんは33歳の時、会社の健康診断で意外な結果に少々驚きました。 「貧血」が最低のEランク。 「普段は「貧血」の診断結果なんてでたことなかったのに」 たまたま、健康診断の時が貧血気味だったかな?そんなこと思いつつその時はあまり気にしませんでした。

 

のり子さんは「今振り返ると、あの貧血が病気の前兆だったんだと思う」と語ります。

 

のり子さんは普段から婦人科の定期健診に通っていました。 健康診断で「貧血」という症状が出てからも婦人科の定期健診では異常はみられず、健康診断で「貧血」と診断が出たこともすぐ忘れてしまったと言います。

 

しかししばらくしてのり子さんの体に異変が起こります。しばしば生理と判断がしにくい不正出血が続いたのです。

不正出血について定期健診を受けていた婦人科の病院でも、特に治療は必要ないと言われていました。

特に体調が悪くなるわけでもなかったため、のり子さんも特に気にしていませんでしたが、 しばらく時が経ち次の定期健診で医師がのり子さんの子宮を見ながら「あれ?」とつぶやきます。

「子宮内膜が厚くなってるみたい。まぁ・・がんではないと思うけど」

その言葉にのり子さんはドキっとします。

のり子さんのお母さんはのり子さんを出産してしばらく子宮がんを発症しました。

そのことから「もしかしたら私もがんになるかもしれない」と思っていたのです。

胸騒ぎがしたのり子さんはのり子さんのお母さんが子宮がんの治療をした病院に診察の予約をしてそこでもう一度子宮の検査を受けます。

しかしそこでも検査結果は「がんとは特定しずらい」というもの。

そこで念のためMRI検査、さらに子宮内膜の細胞を調べて検査をし、 その結果、のり子さんの子宮にがんがあることが分かったのです。

マネキャリ世代へ:普段から健診をかかさずに

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のり子さんは普段から婦人科の定期健診に通っていました。

みなさんも聞いたことはあるかもしれませんが、健康診断等でがんが発見できないケースは本当に多いのです。

しかし前兆は必ずあります。のり子さんの場合、最初は「貧血」そして「不正出血」。

そこまで症状が出ても普通の検査ではがんの発見ができないのがほとんどなのです。

まずは普段からの定期健診にかかさず行くこと、そして普段出ないような症状がでたらきちんとその原因を調べることです。

40代になったら「人間ドック」の受診も検討しましょう。

「人間ドック」は身体各部位の精密検査を行い、 普段気がつきにくい疾患や臓器の異常や健康度などをチェックするものです。

人間ドックは自費で相場が5万円から7万円と高額ですが1年に1度は受診する価値はあるものです。

また健康保険組合によっては補助が出る場合もありますので、ぜひご加入の保険組合を調べてみてください。

のり子さんの物語:がんの診断から手術まで

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「がん」であることを医師から告げられたのり子さん。

最初はとても受け入れられなくて「人ごと」でしか思えなかったそうです。

 

「入院」までの準備に慌ただしくなり病気に落ち込むヒマもなかったと振り返ります。

まずは会社を長期で休まなければなりません。しかも復帰のめどは立ちずらく退職も覚悟しました。

上司に早速病気のことを話し、休職を願い出ました。 上司はのり子さんを配慮し、社内の人には「のり子さんは入院が必要な病気になった」とだけ伝え病名は「念のためね」と、公にはしませんでした。

 

またのり子さんの休職中の間の仕事はすべて上司が引き受けてくれることに。

また総務にも病気をことを伝えると、「高額療養費制度」の申請に必要な書類を入院までにすべて揃えてくれました。

仕事の引継ぎ、ガン手術のための「高額療養費制度」の申請は会社の人たちの協力でスムーズにできたそうです。

また入院まで病院へ何度も通います。 まず手術中に輸血が必要になった時のために、手術前に血液を抜いて取っておきます。

その際病院から

「できたら採血の帰りは誰かがいたほうがいいと思うので誰かに迎えにきてもらってください」と。

「最初はなんで?と思いつつ、旦那に迎えを頼みました。そしたら大量に採血されるから、もう採血後はフラフラで立てないんです。旦那に担がれてかいりました」

重要な決断も迫られます。

それは「子宮切除」か「今は残して出産後切除」か。

のり子さんは20代で結婚していましたが、子供はいませんでした。

旦那さんと「そのうちできれば」ぐらいしか考えていなかったのです。

子宮を残し、子供を出産した後切除する方法もあると、医師から告げられるものの、 のり子さんは「ガンに侵された子宮で子供を産むなんて怖いし、子供に何かあったら・・・」と切除を希望します。

旦那さんものり子さんがそんなリスクを冒してまで子供を出産する必要はないと切除に賛成でした。

「私も旦那もほぼ即答で「切除希望」でした。しかしその決断に一瞬渋い顔をしたのは両親。やはり孫の希望が完全に断たれることがいやだったんでしょう」

自分自身に様々な期待や気持ちを持っている人の存在がいるという「自分だけの体ではない」ということ。

さらに女性にとって「子宮」や「乳房」を取り除くというのは女性らしさを失う怖さもはらんでいます。 色々な思いが錯そうするなかで、のり子さんは医師に切除希望を伝えました。

 

(※余談ですが子宮筋腫がみつかった後、妊娠・出産をしてその後子宮切除し、母体も、生まれてきた子供にも全く問題なかった例もあります。 この記事では切除手術をすすめているわけではありません。)

 

がんの診断結果がでてから入院まで約2週間。 あっという間に時はすぎ、ついに子宮体がん治療のための入院日を迎えます。

マネキャリ世代へ:普段からの良好なコミニュケーションと「高額療養費制度」

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のり子さんが退職を覚悟したように、入院が必要な病気になると長期で会社を休職しなければならず場合によっては会社から「退職」を突き付けられることもあるでしょう。

のり子さんは普段から会社内では同僚や上司からの信頼も厚く良好な人間関係を構築していたため、上司や総務の協力がスムーズでした。

困った時にこそコツコツと築いてきた「信頼」が身を助けてくれるとはこういう事。普段から良好なコミニュケーションを心がけたいものです。

またがんの治療は高額な治療費が必要になりますが、治療費が一定額以上になると、国の補助をうけられる「高額医療費制度」というものがあります。 保険診療の治療そのものにかかるお金ならあまり大きな心配はありません。

高額療養費制度(参考:全国健康保険協会https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g3/cat320/sb3190/sbb3193/261114

 

例えば治療費が1か月30万円 毎月の平均的な給与が26万円以下なら自己負担金は5万7600円です。

なので保険治療での治療費についてはあまり心配はいりませんが、保険対象外の治療、入院の個室代、食事、クリーニングなどの費用などかかってきます。 また、大量に採血してフラフラになったのり子さんはとても歩いて帰れる状態ではなく、タクシーを使ったそうです。

体力が衰えると普段使わない、タクシーなども頻繁に利用します。

まとめ

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このように保険診療が適用される治療であれば「高額療養制度」の適用で実費はそれほど高額にはなりません。

しかし自分の体がいつものように動かないために、普段は使わないタクシーなどコツコツとした出費が重なります。

次回の記事でのり子さんの手術後と、抗がん剤治療の話を交えながらさらに治療中・療養中の生活の様子を医療保険の解説を交えながらお伝えします。

ぜひ次回の記事もご覧ください。

 

独身女性の医療と保険。子宮体がん経験者のルポで見えるお金と日常生活の困難【後半】

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