前回、個人型確定拠出年金(iDeCo)に関する記事を書きました。
(参考 イデコって何?!個人型確定拠出年金(iDeCo)について、加入しているスタッフが徹底解説!)
資産運用をやったことがない人、投資未経験者にとって個人型確定拠出年金(iDeCo)の商品選びこそ最も難しいと感じる点になるかと思います。
個人型確定拠出年金(iDeCo)で運用する商品は「定期預金」や「保険商品」(元本保証型)と「投資信託」(元本変動型)とあり、
元本保証型の商品は銀行の定期預金のようなイメージで残念ながら資金が増えることはほとんど見込まれません。
それに対して元本変動型の投資信託を選ぶことは、もちろんリスクもありますが通常投資で得た運用利益にかかる税金20%が非課税になる等、 税制優遇があるため、そのリスクを取っても選ぶ価値はあると思っています。
この記事では「投資信託」の運用にチャレンジする人にとっては何を選んだらいいのか、その運用手法とは何なのか、
前回の記事(イデコって何?!個人型確定拠出年金(iDeCo)について、加入しているスタッフが徹底解説!)の運用商品選びとして参考になる「投資信託」について解説します。
もくじ
そもそも投資信託(ファンド)って何?
複雑な説明を省いて簡潔に申し上げるなら、投資信託とは「複数の金融資産が入っているパッケージのようなもの」です。
世の中には「国内株式」「国内債券」「海外株式」「海外債券」などあり、それら様々な金融商品を組み合わせてつくるものや、
数種の「国内株式」「海外株式」を集めたものなど、そのタイプは多種多様。 その運用はファンドマネジャーというプロが行うのですが、
運用の方法は市場平均と同じような動きをめざす「インデックスファンド」、 またその市場平均を超すことを目標とする「アクティブファンド」という手法があり、
この手法によって投資家が支払う手数料が変わってきます。
次はこの「インデックスファンド」と「アクティブファンド」についてもう少し詳しく説明しましょう。
個人型確定拠出年金(iDeCo)の商品選びにも参考にして欲しい!投資信託の運用手法「アクティブファンド」と「インデックスファンド」とは?
まずは初歩として、投資信託の「アクティブファンド」と「インデックスファンド」という運用手法について解説します。
投資信託には国内債券型、海外債券型、国内株式型、海外株式型、それぞれ組み合わせたバランス型の5タイプがあり、
その中で 「アクティブ型」とか「インデックス型」(またはパッシブ型)の分類を目にします。
個人型確定拠出年金で運用商品を選ぶ時気づいた方も多いのでは?
これらの言葉の解説と初心者にお勧めの運用商品の運用手法をご紹介します。
「インデックスファンド」とは?
「インデックスファンド」とは市場平均(ベンチマーク)と同じような動きをする運用を目指すファンドです。
ここでいうベンチマークとは 「日経平均株価」(日経225)「TOPIX」(東証株価指数)のこと。
なかには米国の株価指数(NYダウ)というものあります。 日経平均株価に連動する場合、インデックスファンドの価格と日経平均株価が連動する仕組になっています。
日経平均株価が上がれば投資信託の価格は上がり、日経平均株価が上がれば投資信託の価格は上がり、日経平均株価が下がれば基準は下がります。
しかも日経平均株価が1%上がった時はインデックスファンドも1%上がるように設計されています。(実際にはわずかなズレが発生)
つまり日経平均株価をコピーした投資信託ということ。 インデックスファンドのメリットは手数料(信託報酬)が割安なことです。
投資信託はファンドマネージャーが運用を行います。それはインデックスファンドでもかわりません。
しかし株式の銘柄を選んだり、投資をするタイミングを考えたりといった作業はインデックスファンドは必要がなくなります。
投資対象となるインデックスに機械的に連動するように設計されているので手数料を割安にすることができるのです。
「アクティブファンド」とは
次にアクティブファンドについて説明しましょう。
インデックスファンドは指数と同じ値動きをする投資信託ですが、アクティブファンドは指数を上回る運用成績をめざす投資信託です。
株式に投資する投資信託であればファンドマネージャーは指数を上回る値上がりを期待できる銘柄に投資をするということ。
「アクティブ」というのは積極的という意味ですがこれはインデックスファンドが機械的な運用をすることに対して ファンドマネージャーの腕で指数を上回ることをめざす姿勢を表現したものです。
投資対象となる銘柄を選別するにあたって、ファンドマネージャーは起業の事業内容や成長性、さらには業績の動向を調べて分析することが必要になります。
値上がりが期待できそうだと思った銘柄でも予想通りにいかなければ他の銘柄に入れ替えなければなりません。
くわえて株式市場の動きによっても機敏な売買が求められ、株式市場が下がりそうだと想定されたときは投資している銘柄を事前に売却することも必要です。
インデックスファンドでは基本的には株式市場が値下がりしそうな時でもほおっておきます。指数と同じ値動きをすることが目標だからです。
このように投資する銘柄を選んだり頻繁に売買したりする分、手間とコストがかかるため手数料が高いのです。
しかし、運用商品が値下がりしても手数料は変わりません。なのでアクティブ型を選ぶ際は今までの実績推移をよく分析して選ぶ本人もよく勉強しないといけません。
もちろん実績の推移を見たり、経済情勢などをチェックしていくことは「インデックス型」を選ぼうが、「アクティブ型」を選ぼうが一緒です。
しかし「アクティブ型」の方がより入念な実績推移をチェックしたり、目論見書を見ていく必要があるでしょう。
そういった意味でも、初心者の投資商品を選ぶポイントとして「インデックスファンド」をまずはお勧めします。
初心者におすすめ!バランス型
「分散投資がよいのはわかってるけど、どう分散すればよいのかわからない!」という方にはすでにバランスよく分散投資されている「バランス型投資信託」というのがオススメです。
1本持っているだけで複数の対象に投資されており運用によってそのバランスが崩れても自動的に調整(リバランス)してくれます。
このバランス型投資信託にも「インデックス」「アクティブ」型とありますので、
「バランス型投資信託インデックスファンド」から始めるのもよいでしょう。
そして慣れてきたら様々なインデックスファンドから自分で選んでみるのもよいでしょう。
その際にはかならず、国内株式、海外株式、日本債券、海外債券と、最低4種以上違うインデックスファンドを購入してください。
国内株式20%、海外株式50%、日本債券10%、海外債券20% ぐらいが参考の目安です。
まとめ
資産運用が面白いと感じる瞬間はやはり「資産が増えた!」という実感をもてた瞬間です。
しかし、長期的な視点で運用することを念頭におくと、あまり資産を頻繁にウォッチするのも精神的によくありません。
あくまで貯金とは別の余剰金で行う積立であり、増えても然り、減っても然りという精神で臨みましょう。
これからの時代、金融リテラシーは必須。
個人型確定拠出年金(iDeCo)をきっかけに金融商品や資産運用の知識を楽しみながら深めていけたら良いですね。